の「感想文」&妄想文
今回のフジミのルビー文庫新刊は、「招聘」と「スキャンダル」(前編)の二本立てでした。
フジミにしては珍しく、口絵が少々肌色傾向。大して露出度が高いわけでもないし、Hシーンなわけでもないのですが、フジミだとちょっと別格の口絵ではないかと思います。「雪の宿だより」の時の、本屋さんで思わずドキリとまではいきませんが。
他に挿絵で気になったのが、P39の圭の上衣。これってシャツなんでしょうか?それともポロシャツ?
(おばさん表現で失礼!)
カットソーと言うべきなんでしょうかね?いずれにしても、もう少しきちんとしたものにして欲しかったです。一応御曹司なんですから!←わがままなヤツ
さて、今回の新刊は先生がリキを入れたという噂どおり、なかなかに力の入った1冊でした。
いつものように、『僕は守村悠季。』と来たところで、内心しつこいのではと思っているあらすじが来ないで、意外にさらっと流されていて驚き。恒例の自己紹介もこれだけシリーズが長くなればもう結構というものですが、スルーしてもらってさっさと本文を書いてほしいという希望は叶いました。
今回の話は講師話は少々で、悠季本人の音楽への取り組みがメイン。『スキャンダル』というタイトルから、Sポンとの話がメインになるのかと思っていたんですが、それは後編でたっぷり出てくるのでしょうか?
今までフジミの中に出てくる楽曲の曲数と言うのは、音楽ものにしてはずいぶん少なめではないかと思ってました。
確かに雨の歌もいい曲ではありますが、何年もそればかりでは困ります。留学前に弾いた曲が留学後にもちょくちょく出てくるというのでは、いったい何をイタリアで勉強してたんだ?と思うわけで、今回はあっという間に曲目が増えて、こうじゃなくちゃねと悦に入ってました。
音楽祭でのソロ演奏の話から東京フィルとの共演の話、果てはロン・ティボーコンクールへの出場とまさに怒涛の勢い。曲目も半端じゃなく出てきて、大丈夫か?おい・・・・・。悠季の胃が心配になってきます。
(H様も、曲目のデータ収集が大変になりましたね〜)
『招聘』の中間あたりで、宅島くんが悠季に東京フィルとの共演話を持ってきても、いつもの頑固で牛のアンダンテの悠季は、以前にも増して腰が引け気味。たとえオーケストラとの共演を干されてもいいから、練習が間に合わなくてまずい演奏をするよりましだ!と言いきる頭の固さに、「アンタやる気あンのかっ!!」とキレて怒鳴った宅島くん。彼のいらだちと苦労に心から同情致します。
でもその後の展開では、悠季にいたく同情することになりましたが。(苦笑)
ところで私の妄想ではありますが、もしかしたら東フィルとの話を圭が福山教授にチクっていたのではないかとにらんでいます。つまり圭の話には耳を傾けない悠季でも、怖い福山教授からの話なら承諾するのではないか?と思いつき、一報したと考えたのです。
で、結論としては、福山教授の鶴の一声で東フィルと共演を承諾することになってしまいました。
福山センセイ恐るべし!
でも、もし圭が知らせていたとしたら、逆にスネているかもしれませんね。自分の説得では承知しなくても先生の言葉には承諾するのかと。
確かに先生の命令にはずいぶんと素直なものです。
福山教授の経歴を調べた時の挫折感とその後の改めて尊敬しなおしたことが書かれていましたが、福山教授への気持がこの時に変わっていたことが後の共演話への伏線としてあるのでしょうか。
もっとも、パブロフのワンコの如く、学生時代の絶対的服従がそのまま続いていたのかもしれませんけど。(笑)
しかし福山教授の怖いところはここで終わらなかったですね。ロン・ティボーコンクールへの出場という爆弾まで落としていきました。
まさに、福山センセイ恐るべし!!
私が今回の悠季について密かにつけたキャッチコピーは、ずばり
悠季くん、流されたくないと言いつつも、だーっと流されておりましたね。というか、先生に川の中へドブンと放り込まれた?
・・・・・溺れずに対岸にたどり着くよう、祈ってます。
今回の新刊では、秋月先生が読みこんだなと思えるところがいくつもありました。アヤしい蕎麦屋さんが赤坂から新宿にきちんと訂正されていたり、以前フジミストの間で話題になっていた(?)伊沢邸にはテレビがあるのか?という疑問に答えが出ていたり。
プチオンリーの時に、新刊を既に読んでいらっしゃった方たちに当時のプラズマテレビの40インチの価格をお聞きしたら、即答であの頃なら百万円はしたと回答が出てきました。皆さん、このあたり気になったんですね。私もですが。(笑)
守村家の出自が明治維新の時に会津藩出身だったために新発田へ移り住んで開墾してきたのだとかいう話は、一度しか出ていなかったエピソードなのに、秋月先生よく覚えていたなと・・・・・。はは、失礼!
ちなみに、このエピソードが出ているのは、「アクシデント・イン・ブルー」の中のP66です。
フジミの曲決めで5年前に演奏したのがメンデルスゾーンで、3年前がチャイコン。・・・・・ちゃんと合ってましたね。(笑)
日コンの応募の時は、ニコちゃんに借りたテレコでデモテープを録音したというエピソードも、ああそうだったのかと楽しく読みました。
で、いよいよロン・ティボーへ向けて、予選用のデモテープ録り。圭のサプライズで録音へオーケストラを引き連れて強制参入。そこまでするか?いや、桐ノ院だから!←それでなんでもオッケーか(笑)
遠征隊長をここでも飯田さんが引き受けてましたが、飯田さんとのカルテット話が沙汰やみになったことがここで書かれていて、残念でした。・・・・・一行で終わらせないでよ、期待してたのに。
この録画の時に、里さんの旦那さんの風貌が出てきたのですが、口髭をはやしていて重そうなでっかいカメラバックを持っていると書いてあって、思わず「あれっ?」
三つの愛の変奏曲の中の「三悪人・五暇人」の中に出てきたパパラッチではあるまいかと・・・・・?
あの話は、今さらフジミの大人組に知られる話が必要なのか?と思っていたのですが、もしかしてこの先にフジミの人たちに圭と悠季の仲が知られる伏線になっているのでしょうか?こういうところへとつながっていくのですかねぇ。
お二人はすっかり仲直りが出来たようで、全編がラブラブな雰囲気でしたね。Hシーンもほどほどに出てきてよかったです。(笑)
銀座六丁目の松坂屋の角を入って、昭和通りの手前。個室のある怪しい店は、知る人ぞ知る有名な店なんですか(笑)捜してみたくなるんですけど。ついついグーグルマップでどこだ?と探したり←おい
いったい圭はいくつその手の店を知っているんでしょうか?・・・・・いくつの店を(誰かと)使っていたのでしょうか、かな?
他にも、悠季の大学時代のバイオリン科の同級生、住吉氏以外に出てきた人物、東京フィルに入った(らしい)矢島氏がこのあと東京フィルとの共演の時に出てくるのかどうか?とか、悠季が見た圭の野辺送りの夢はいったい何の伏線なのか?とか、イガちゃんの留学は無事決まるのか?そしてその費用はどうするのか?(都留島さんのあしながおじさん基金が出てくるのかな?とか)、圭はビデオカメラが購入することが出来るのか?(悠季が大反対するでしょうね)とか、新藤さんのコンクールは?とか気になることが etc etc・・・・・。
続きが早く読みたいです。
出来れば今年中にもう一冊出てほしいです。待ってます!西に向かって拝んでます!(爆)
蛇足で。
肉じゃがというメニューはフジミにはよく出てくるんですが、今回も出てましたね。
守村さんの作る肉じゃがって中身はどんなものなのでしょう。
「三つの愛の変奏曲」の中で燦子母上が圭の手料理を食べるシーンがありますが、その中のメニューの一つに『豚肉とじゃがいもだけの煮物』と出てきます。これって肉じゃがのことなのでしょうか?
桐院家の食卓に庶民の食べ物である肉じゃがはあまり出てこないんじゃないかと思ってます。出てきても、もっといろいろと具が入っていて、もっとお上品なものかも。(笑)
圭が庶民的な肉じゃがを知ったのは、小料理屋ふじみで知ったとか?(枝豆をお初に食べたのもそこだったので、食べ方がヘタだった?)
実を言いますと、我が家の肉じゃがのレシピにはジャガイモと豚肉と玉ねぎしか入りません。これは私の実家のレシピのままでして、余所にある肉じゃがと違って糸コンやニンジンなどは入れません。もしかしたら守村家も田舎風にごくシンプルなレシピなのかも・・・・・?と思ったんですが。
もっとも単にあの日の伊沢邸の冷蔵庫には糸コンなどがなくて、シンプルにジャガイモと豚肉だけで作ったのかもしれませんが。
そう言えば、肉じゃがに入れる肉は、関西が牛肉で関東が豚肉にすると聞くんですが、みなさんのお宅はどちらなんでしょうね?生島さんのお好みは豚?牛?
新刊に料理レシピがさほど載っていないことを喜んでいたのに、蒸し返すか、自分・・・・・。
私のアヤシイ記憶で書いているところもあります。
もし間違っていたら、ご一報いただけるとありがたいです。